
こんにちは!転職アドバイザーの南野弘明です。
工場の転職を考えたとき、色々な職種がある中で『品質管理の仕事』は結構求人が多く出ているのをご存じですか?
品質管理の求人の特徴は、未経験・経験者共に非常に多いのが特徴です。
経験者であれば、工場の品質管理の仕事をよくご存じかと思いますが、未経験者の方だとよくわからない方も多いと思うので、今回の記事は工場の品質管理に転職するとき絶対に知らなければいけない仕事内容について解説していきます!
未経験者必見です!
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目次
品質管理の仕事は転職市場でも人気の求人!
転職市場において、工場の品質管理は、かなり人気の職種であるのは間違いありません。日本最大級の転職サイト『リクナビNEXT』で、品質管理と検索すればとても多くの企業がヒットします。
この品質管理の求人が非常に多く出ている理由は、工場にとって品質管理の仕事がいかに重要な位置づけにあるかというのがよくわかります。
近年日本でも「品質データ偽造」といニュースをよく聞きますよね?
品質データを改善し、悪いデータ(品質を満たしていないという)をよいデーター(品質を満たしている)に書き換えて、製品を市場に出してしまうことです。
特に近年話題となったのが「タカタ社エアーバック問題」です。
欠陥製品と分かっていながら市場に投入し続け、NYタイムズにもタカタ社はたたかれ、挙句の果てには、リコール問題にまで発展しました。しかも、それまではタカタ社は超優良企業であったのに、今は民事再生の身です。
この品質管理というのは、車だけではなく、食品、電気、衣類・・・等どこの工場でも品質管理に特化した部署所謂「品質管理部」という部署が設置され日々品質向上に努めています。
その為、モノづくり大国日本だからこそ品質管理部の求人は非常に多く出ているのが特徴です。
品質管理は異業種からも転職しやすい
工場の品質管理の仕事は異業種らの転職しやすいのが特徴です。ただし、品質管理と言っても幅広い仕事内容なので、専門性が高い仕事には未経験の異業種からでは転職しにくいものもあります。
例えば、事務職から品質管理部検査課に転職、工場の派遣製造員から正社員として品質管理部に転職といったように異業種から転職して品質管理の仕事をする人も多いです。
また、専門性が高い品質管理の仕事であれば、設計職から品質管理や生産技術から品質管理などのパターンも多いです。
品質管理の仕事は、専門性が高い仕事から未経験でもチャレンジできる仕事まで仕事の幅が広いので異業種からもチャレンジする人がとても多いのが特徴です。
次に、具体的な仕事内容を解説します。
工場の品質管理の仕事内容とは?
いよいよ本題の工場の品質管理に転職する際に絶対に押さえておかなければいけないのが『具体的な仕事内容』を知っておくことです。
工場の品質管理と言われたら、以下のような仕事であると思ってください。
工場の品質管理の仕事
②不良を発生させない為の未然防止活動
③購入した部品等が問題ないかの検査
④工場の作業に問題ないかの確認
⑤問題が起きたときの対策活動
⑥不良原因の統計的解析
大きく分けてこの6つのことを実施していくことになります。
またこの6つの品質管理の仕事も未経験者でも対応できるのが、①と③。それ以外は経験者じゃないとできない仕事であることを頭に入れておいてください。
それを理解した上で、この6つの内容について、具体的に解説していきます。
不良を流出させない為の検査(未経験OK)
工場の品質管理に転職する際、『未経験可』と書かれた求人の殆どがこの「検査」の仕事にあたります。
不良を流出させないための検査と言われている仕事を品質管理の仕事内容では「出荷検査」や「製造検査」、「最終検査」と言われる仕事にあたるので、覚えておきましょう。
工場内で製造された製品が問題なく作られているかは製造の過程で検査はされていますが(工程内検査といいます)、しかしその工程内検査結果だけでは、最終製品になった状態で問題無いという保証はありませんよね?
そこで行われるのが工場から出荷される前の検査「出荷検査」です。
品質管理部などに配属された場合、出荷検査は大事な役割を果たします。
最終製品に問題ないことを製造部門ではなく品質管理部門が責任をもって検査をし、合格しなければ出荷することができません。
そのためにどの工場も出荷検査は非常に厳しい検査を実施しているので、責任感が強い人には未経験者でも非常に向いている仕事を言えます。
不良を発生させない為の未然防止活動(未経験だと難しい)
工場の品質管理に転職する際は、検査員としての仕事をまず初めに覚えることになりますが、だんだん慣れてくると「未然防止活動」という取り組みへの参加が期待されます。
未然防止活動というのは、不良を検査で発見すればいいという考えではなく、不良を出さないようにするための取り組みをいいます。
検査で万が一発見できず出荷してしまうと、お客さんに迷惑をかけるどころか会社の名前に泥を塗ることになります。
そうなると大問題に発展することがあるので、不良を作らない仕組みを作る活動が必要になります。
こういった取り組みは一つの「プロジェクト」という形で品質管理部が主体となり、問題を分析し、その問題を取り除く(改善といいます)活動を行うのが「未然防止活動」というので、是非覚えておきましょう。
購入した部品が問題ないかの検査(未経験OK)
工場の品質管理に転職する際、未経験者は出荷検査を行うのともう一つが、購入した部品に問題がないかの検査についての仕事があります。これを品質管理用語でいうと「受入検査」といいます。
部品を購入して工場に入荷することを「受入」といい、その部品を検査するので「受入検査」といいます。
出荷検査も受入検査も未経験者でも対応できる理由は、工場にはしっかりだれでも作業が同じようにできる説明書(作業手順書といいます)があり、その作業手順書に従い、色々な検査機器を使いながら必要数を検査していくので、だれでもできるようになっています。
なので、未経験の品質管理の仕事内容は基本的には検査という仕事を責任をもって実施するのが、工場内の仕事であり面接試験ではこの責任感の強さや几帳面さなどを確認される試験が実施されることが多いのでしっかり対策を行いましょう。
面接に自信がない場合は、転職エージェントなどを活用し模擬面接などを行ってもらえるので是非活用してみてください。
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工場の作業に問題がないかの確認(経験者必須)
品質管理の仕事で大事なことは、「工場が問題なく稼働しているか」という点をチェックすることです。これをQAといい「品質保証」とい仕事の一部を品質管理の部門が担う作業となっています。
工場稼働が問題ないかは、工場を見回る(工程チェック)という作業により確認することができます。工場では色々な機械が動いていたり、作業者の方が組み立てを行ったりしていますよね。
この作業が問題ないかを品質記録(工程チェックシートといいます)見ながら確認します。
このチェックシートを見て問題ないかを確認するためには、ある程度の品質管理の知識が無いとただ確認する作業となり問題を発見することはできません。
なので、転職者に期待されるのは、このような問題を発見する能力があることです。
これは品質管理を経験した人ではないと分からないことを転職市場でもよくわかっているので、経験者採用の仕事内容の中で記載されていること多いです。
問題が起きたときの対策活動
工場の品質管理に転職すると大抵色々な会議に呼ばれることがあります。それが「問題が起きたときの対策会議」です。品質用語でいうと「不具合対策会議」等と言われます。
どんなに品質に気を付けていても工場では色々な不具合が発生し、製品(作っているもの)に影響してしまうような不具合が発生します。
その不具合を対策しないと生産できないというような事態が発生すると予定した数量の生産ができない、ひどいときには明日以降も生産できないといった問題にも発展します。
その対策会議を主導するのが品質管理部門です。
色々な部門を招集し、問題を共有し、いつまでに誰が何をし、次の会議までに何を報告するのかを30分程度で会議をまとめる仕事を品質管理部門が行います。
その為、品質管理に転職された際は、技術だけではなく、統率力やプレゼンテーション能力、コミュニケーション能力なども求められるので未経験者は入社後に、経験者は転職前にこの能力を培っていなければならないことを覚えておきましょう。
不良原因の統計解析
工場の品質管理の最大のアピールポイントはこの「不具合の統計解析」といっても過言ではありません。中小企業でもこの統計学に精通した人物を品質管理部門で採用したいというのは、どの企業ものどから手が出るほど欲しい人材です。
簡単に言うと、不具合がどれくらいの確率で起きているのか、その不具合の確率は予想していたことと一致しているのかということを数値で示していくことです。
これは、数学の統計の知識を有していないと非常に難しいのと、品質管理経験者はこれを理解していないと面接試験でもアピールしにくいです。
面接試験では、「統計を利用して問題を解決した経験を教えてください」といった質問をされることがあります。
統計について理解していない経験者だと、統計的にまとめる能力が必要な仕事内容が多いのに、それに対して理解が不十分では通用しません。
その為にも品質管理経験は、最低限の統計能力が必要です。
工場の品質管理に転職する前に取得すべき資格は?
工場の品質管理に転職するのであれば、仕事内容に直結した資格を取得しておくことをお勧めします。その資格というのが「QC検定(品質管理検定)」です。
この試験は、統計学が50点、現場関連についてが50点の計100点の試験で70%以上が概ね合格ラインの試験です。4級、3級、2級、1級と試験難易度が分かれていますが、区別としては以下の様に分けて考えておきましょう。
●4級:未経験者
●3級:経験者
●2級:かなり経験者
●1級:ハイクラス経験者
なので、最低4級はとっておいた方がいいでしょう。4級のレベルであれば、工業高校の学生が取得するレベルなので決して難しいことはありません。
3級になると、工場の品質管理部門以外の新卒から3年以内の方のレベルです。
2級になると主任から係長クラスの職責の人が必要になるレベルです。
1級になると係長から課長以上の人に求められるレベルですが、1級よりも2級の方が広くアピールできるので1級はおすすめしません。
この資格は、統計学だけではなく、品質管理の仕事内容が学べるので、工場で働く人はアピール材料になるのでおすすめです。
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工場の品質管理に転職!仕事内容まとめ
工場の品質管理に転職するためには、しっかりと仕事内容を理解した上での転職活動が必須です。それは、品質管理の面接試験でも必ず質問されますし、面接官にアピールするポイントでもあるからです。
未経験者であれば、前述についての理解、経験者であれば前述に対しての自分の経験をまとめておくことが面接試験対策と言えます。
工場未経験の方であれば、面接試験対策は過去記事を参考にしてみるとよいでしょう。